先生のファッション!今回は義務教育学校で働く おいらは、なかセん先生(@abc_nakasen)に取材しました。
カジュアルで自分が好きな格好を選ぶ理由と、見た目をクレームにしない真面目な働き方について伺っています。
自分のスタイルを大切にしたい先生へ、そのヒントをお届けします!
おいらは、なかセん先生のプロフィール

名前 | おいらは、なかセん |
年齢 | 42歳 |
勤務場所 | 義務教育学校 |
勤務形態 | 専任 |
X(Twitter)アカウント | @abc_nakasen |
おいらは、なかセん先生のお仕事ファッション

なかセん先生は仕事でどんな服装をされているんですか?

僕、短パンとTシャツなんです。
子どもに「肌着を着なさい」と言うので、必ず中にタンクトップを着ます。差し色で裾からタンクトップを出しますね


すごくカジュアルですね

そうですね。
参観・懇談のときはジャケットで、セットアップみたいなのを着ます

保護者が来るときはきちんとした格好にするんですね

あとはほかの先生に授業を見させていただくときと、自分が公開授業をするときもです
カジュアルファッションを選ぶ理由


カジュアルな服装を選ぶのは理由があるんでしょうか

子どもと遊ぶと汚れますからね。 あんまりピシッとした良い服は着ていかないです。
あとは暑いから。春から11月くらいまでこんな感じです

なかセん先生は今40代ということですが、いつ頃から今のような服装で働いているんですか?

初任からです

若い頃は服装について、周りから何か言われたりしなかったですか?

「大事なときはちゃんとしぃや」っていうのを先輩から教えてもらって、それだけは守ってます

服装って地域や学校によるとは思うんですけど、なかセん先生が若い頃からカジュアルな服装を選べたのはどうしてなんでしょうか

どうしてかって言うと、僕は決まりがないことに関してはあんまり周りの声を聞いてこなかったんです。
それからもうひとつは環境に恵まれたおかげで、保護者から「そんな服装、不適切や」というようなことは、言われたことがないです。会話の中で「先生いつも短パンやな」くらいは言われたことはありますけど。
あともうひとつは、服装がマイナスの原因になっているような姿を見せていないですね

つまり、普段の仕事振りから周りとの信頼関係が築けているんですかね

だと思います。今の地域が13年目なんですけど、最初の年はめっちゃ頑張りました
ファッションのこだわりと、おもしろいTシャツについて

服装のこだわりはありますか?

- 動きやすさ
- ちょっと太ってきたから、お腹が目立たない服
- 下は派手、上は地味

派手なボトムスってどういう感じなんでしょうか

柄物が多いです。アニマル柄とか、ペイズリー柄とか


プライベートのときもそういうファッションがお好きですか?

仕事とプライベートの境目がなくて、全くいっしょの服装ですね

柄物のボトムスはどこで購入することが多いですか?

アウトドアブランドのCHUMS(チャムス)とGramicci(グラミチ)が多いです

地味なトップスは無地ってことでしょうか

無地か、ちょっとロゴが入ってるくらいです

トップスは何色を着ることが多いですか?

白か黒かグレーです

Tシャツはどこで購入することが多いですか?

CHUMS(チャムス)かGU(ジーユー)か、あとは自分で作ったりもします

自分で作ったりするんですか!?

クラスの子の面白い発言をTシャツにして、着て行ったりします

そういうTシャツってどうやって作るんでしょうか

ネットで「Tシャツ 作る」って検索して、注文します

面白くて良いですね!それを着て行くと子ども達ってどんな反応をするんですか?

遠目に距離を取りながら「え、あれほんま?」ってザワザワして、2時間目くらいにようやく聞きにきます

少しずつ距離を詰めてくる感じなんですね(笑)
そういうTシャツは今までに何着か作っているんですか?

あとは学級目標を入れたTシャツとか、全部で4つくらいかな

そういうTシャツってどういうタイミングで着ていくんでしょうか

ドッジボール大会とか、運動会前とかです

きっと子ども達も盛り上がって、楽しそうですね…!
「半ズボンですみません!」が通るように、ちゃんと働く

服装で気をつけていることはありますか?

「短パンTシャツ」のイメージが強いと思うので、変にカチッとして行かないように気をつけています。カーディガンとシャツに長ズボンなんか着ると「ちょっと今日どこ行くん?」みたいになっちゃうから

でもトラブル等が起きて急に保護者と会うときってどうするんですか?

そういうときはこのまま「半ズボンですみません!」って言いながら行きます

半ズボンで保護者から変な反応されたりはしないんでしょうか

大丈夫です、普段ちゃんと働いているので

保護者から信頼されているんですね

この地域に13年いるので、保護者の方にはたくさんお願いもして甘えてきました。助けてもらってばかりですが、信頼し合える方々もたくさんできたと思います


保護者と信頼関係を築くために心掛けていることがあれば、教えてください

学級通信を毎日書きます

毎日書いて、毎日出すってことですか?

毎日です。
僕はみなさんが書いてるような、【〜〜を◯時間やった】【今日の予定】とかを記録するノートを書かないんですよ。その時間を削って、代わりの記録として学級通信を書いてます

毎日書く学級通信って、どんなことを書くんでしょうか

子どもの作品を紹介したり、「授業でこんなことしてます」とか。あとは子どもが振り返りで書いたことを紹介してそこにコメントしたり。ときどき保護者からもらった意見を紹介したり
見た目をクレームにしない働き方

服装に関する学校でのエピソードはありますか?

ファッションというか髪型ですね、今は落ち着いたんですけど、この間までマンバンにしてちょんまげみたいにしてたんですよ。
「ほんまに先生か?」ってよく言われてます

そう言われたときって何て返すんですか?

「はい先生です!」って返してるかな。
教員から言われたら「知ってるやろ、何年一緒に働いてんねん!」とか思いながら怒ってます

なかセん先生はそういう言葉、あまり気にしない感じですかね

いや、気にしぃなんで気にはするんですけど。言われるのはわかってますからね

そういう髪型はどういう理由でしていたんでしょうか

「ハゲたらできないからハゲる前に髪型で遊ぼう」と思って。
パーマもやったし、だいぶ遊んで、飽きたので今は切りました

教員の髪型や服装って、多くの学校で明確な決まりはないですよね。自分がやりたい格好を我慢している先生について、なかセん先生はどう思いますか?

別に決まりがないから、やったらいいんですよ。
だって今って子ども達も茶髪や金髪もいますし。子ども達に「それも個性として素敵やな」って認めてるなら、先生がどういう見た目でも良いと思います

好きな格好をするのも、先生の個性ってことですね

僕がずっと不満なのは、女性の先生って茶髪の人、多いじゃないですか。でも男性の茶髪とかピアスっていろいろ言われるんですよ

男性はまだ認められていない感じはありまよね

それに反対してるんです。僕は茶髪もするし、ピアスもします

なかセん先生が茶髪やピアスについて保護者から「子どもに悪影響じゃないですか」って言われたときはどうしますか?

「悪影響じゃないです!」って言って終わります

そう言って終われるものなんでしょうか

終わります、大丈夫です。「そうですか、すみません!」で終わるかもしれないし。
言われても直しはしないですね


なかセん先生のそういうメンタルって、どこから来ているんでしょうか

別にメンタルが強いわけじゃないんです。
そもそも実際にそういうクレームは言われたことがなくて、諦められているか、許してもらえているか、どっちかなんですよ。自分では許してもらえるように働いてるつもりです

服装の印象と違って、普段から本当にしっかり働かれているんですね

さっき話した学級通信だけじゃなく、行事にも一生懸命取り組むし、子どもに成功体験を味合わせて「楽しかった」って帰らせる。攻めの学級経営をしています、攻撃は最大の防御だと思ってるので

なかセん先生のような攻めた働き方って、若手教員だと難しいですかね

僕は教員20年目を迎えるので、若手からするとおじさんなんです。ちょっと上の「目指すべき先輩」というよりも「もっと上の存在」だから、若手との関わりも減ってきているんです。
だから若手には僕を目指してもらうというよりは、「背中を見て学べ」ってスタイルでやっています。公開授業週間があったら人より多めに公開して「いつでも見に来てね」ってしたり

なかセん先生のような”上の存在”がいるのって、若手にとっては良い刺激でしょうね

そういう真面目な働き方の一方で、「1番元気なおじさんであろう」というのも頑張ってます。
退勤するときはでっかい声で「おつかれー!いつまで残ってんねん早く帰れよー!」「1学期おつかれさん!」とか言いながら帰ってます。最初は「あいつなんやねん」って思ってる先生もいたかもしれないけど、続けてるとだんだん笑ってくれるんで、そこまで続けたから効果はあったのかなと思います

なかセん先生がいる職員室はきっと良い空気なんでしょうね!
お話聞かせてくださりありがとうございました!
インタビューまとめ
- 短パンTシャツのカジュアルスタイル勤務
- 授業参観・懇談・公開授業のときはセットアップスタイル
- カジュアルスタイルをクレームにしない真面目な働き方をする
- 若手には背中を見せて学んでもらう
- 1番元気なおじさんであることを頑張る
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